SALOMON QST106
センター100mm周辺はここのところ話題になりやすいカテゴリー。
軽量化と走破性のバランスが高次元でとれるようになってかなり汎用性が高くなったのが理由だろう。
そこでサロモンのQST106である。
昨シーズンにラインナップの再構築をしてアウトラインなどが変わったモデルもあるQSTシリーズ。
数シーズン積極的に展開してきたシリーズだけに認知度も高く、人気も高い。
2023-2024シーズンは概ねグラフィックの変更に留まる様子。
さて、グラフィック変更でお洒落に磨きがかかったQST106はどんな感じだろうか?
スキーのスペック
スリーサイズ:138-106-125
重量(1/2ペア):1980g(181㎝)
サイズラインナップ:157㎝、165㎝、173㎝、181㎝、189㎝
ラディウス:19m(181㎝)
セットビンディング:無し
乗ってみた印象
QSTシリーズに共通するのはやはりクセの無さだろうか?
慣れない一本目でもパワーの伝達ロスや挙動の不安定さを感じない。
乗った瞬間からスキーを理解しやすくて、それは滑りだしても同じ。
ウエストサイズの強みを活かして荒れた雪面もグングン進んでいける。
有効エッジも長く整地でもターンが気持ちよく、スピードも出やすい。
確かにこれは慣れないシチュエーションでも高い安心感を持って乗っていられそうだ。
投入されているテクノロジー
ダブルサイドウォールテクノロジー
足元に耐衝撃性能の高いABS素材を高密度に注入し、フルレングスのサイドウォールと組み合わせることにより、ハードな雪上でのグリップ力を最大限に発揮するための強力なプラットフォーム。(公式サイトより)
コルクダンプリファイア
コルクは衝撃吸収素材”コロイド”の16倍の吸収力を持っています。スキーの先端に使用することで、軽量化を図りながらも高いレベルの振動吸収性と減衰性を実現。(公式サイトより)
C/FX
C/FXは、カーボンと麻を織り交ぜたユニークな繊維層で、スキーのトップからテールにかけて貼り付けられています。カーボンファイバーの驚異的な強度、安定性、最小限の重量と、麻の高い減衰性と振動吸収性を兼ね備えています。サロモン独自の特許を取得しています。(公式サイトより)
こんな人にオススメ
このシリーズはとにかくサイズ展開が豊富だしレディースモデルも豊富。
体格や自分のフィールドにあった一台を探しやすいというメリットは大きい。
フリーライドスキー初心者やスイッチも出来る遊びにも適したスキーを探している人にはオススメのスキーだ。
また、バックカントリーツアー参加や、大当たりのパウダーデイくらいにしかウエスト100mmオーバーを使わないって人にも大推薦。
スキーを理解しやすいだけにシーズン通しての使用回数が少なくても安心感が高い。
アルペン+テックのビンディングを頑張って購入するとかなりイロイロな場面を長く楽しめる一台になるのではないだろうか?
それだけにスキーに個性を求めるスキーヤーにはオススメ出来ないと思った。
最初から乗りやすいってことは自分のレベルアップにはあまり貢献してくれないということ。
残念ながら日本では大きな崖から飛び降りる事や、バックカントリーから戻ってきたゲレンデで20m級のキッカーを飛ぶという事は先ず無い。
自分の限界をプッシュするのには頼れるスキーであったとしても、確実に技術レベルを上げてスキーを楽しみたいって人だと物足りなさを感じてしまうと思う。
だからスキー選びは自分がどんなスキーをしたいのかが肝心になってくる。
このくらいのサイズのスキーは決まったレギュレーションがあるワケではない。
それだけにサイズだけでは測れない性能や個性がある。
メーカーの宣伝文句に左右されない自分の確固たるスキー観が判断の決め手になるだろう。
スキマ産業(仮)は中年になってもスキーや登山を楽しみたい人を応援します。
若い頃とは違う体力と回復力。どうやったら楽しむ事が出来るのだろう?
そんな事を考えながら道具なんかの情報をユルく発信していきます。
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