【スキー試乗会レポート2025-2026】DPS Carbon Pisteworks 79
来年はスキーを新調したいな。
でも価格帯がヤバ過ぎて手が出ないな。
それでも新作スキーの情報には触れておきたいな。
そんな同胞のためのスキー試乗会レポートです。
今回はスキー界の高級車DPSのピステ用モデル『Carbon PISTE WORKS79』のご紹介。
ビンディングセットで30万円!という事で刮目して見よ!
といった感じです。

基本的なスペック
試乗したのは174㎝でした。以下はサイズ一覧表です。
長さ | 3サイズ | ラディウス | 重量 |
160㎝ | 120/79/104 | 13.5m | 1,420g |
167㎝ | 123/79/106 | 13.5m | 1,540g |
174㎝ | 126/79/109 | 13.5m | 1,650g |
181㎝ | 130/79/112 | 13.5m | 1,730g |
乗ってみた印象
ダンバインのビルバインみたいなカラーリングが主人公感を煽る。
カクカクの基礎系スキーとは違う丸みを帯びた仕上げがDPS風なのか?
とにかく丁寧な仕上げ。
アメリカ製なんだよね?ってちょっと違和感を感じたが、今のアメリカ製はどれもキレイだ。
借りる時のスタッフさんの話がこのスキーに挑むコチラの意識のハードルをしっかりと上げてくれた。
「自分の技量では乗りこなせないだろう…」
そんなリフトタイムを過ごす。
重量はカービング志向のスキーにしては軽量。
リフトから降りて滑り出すと軽快な乗り味。
軽いし軽快、全然難しさを感じない。
でも何か足りないものを感じる。
板が身近に感じない。
そうだ、全然このスキーのポテンシャルに触れていない!そんな衝撃が走る。
板が言っている「角度が足りねぇ」
滑るうえでは全く問題ないのに自分が未熟な事を教えてくれる圧倒的な底知れなさを感じるスキー。
これは欲しいぞ!
自分とこのスキーとの距離を縮めたい。その先に尻が雪面に付くようなターンをしている自分が見える!
しかし!価格が高い!なんてこった!
そんな感想を持ちました~。

投入されているテクノロジー
高級なスキーには様々なテクノロジーが投入されています。
蘊蓄が多いほど欲しくなるのがスキーヤーです。
知るとドツボ、でも知りたい。
XVSTビンディングシステム

専用ビンディングXVSTは高価だが、専用設計プレートが最適なスキー性能の実現と雪面への最適なクリアランスを提供してくれます。
真ん中が細く丸みを帯びている形状がスキーのへレックスとトーションを最適化してくれます。
Premium Full Carbon Fiber

カービング志向のスキーにはメタル主体のモデルが多い中でコチラは積極的にカーボンを採用。
2層の多方向カーボンファイバーが他の素材では実現できない強靭さと扱いやすさとキレを作り出します。
独特のカリカリ感は感じないのにキレと強さを提供してくれるのはカーボン新時代を感じさせます。
DPS Multidirectional wood core
多方向に組まれたウッドコアが理想的な重量配分を実現。
均等な製品のクオリティにも関係しているのでしょう。
Full wrap integrated sidewall
サイドウォールが丁寧に包まれている一見するとキャップ構造に見える仕上げ。
耐久性に寄与しているらしいです。
Textured polyamide topsheet
テクスチャー加工されたポリアミド樹脂製のトップシートが傷を防ぎ、長く使用する上での美しい状態を維持します。
4000 Series World Cup race bases
カービング志向のスキーには早いベース素材が必須!ということで早いベース素材が使われています。
PHANTOM Glide
信じられないことだが本当らしい「一回でずっと効果が続くワックス」のPHANTOM GLIDEが塗布されているとの事。
これだけで2万円弱の処理がされているので、なかなかお得と言えるかもしれない(そんなことはない)。

こんな人にオススメ
このスキーはリッチな人向けです。
それ以外にはとにかく技術的に上を目指す人。
とにかく今日よりも明日、今シーズンよりも来シーズンの自分が上達していたいと考えるスキーヤー向けです。
それも中年以上で。
なぜなら軽くて体力的に下り坂が始まった人でも積極的な練習に向いているからです。
若くて元気が余っている人なら他の選択肢があるでしょう。
でもコレは扱いやすさの向こうに抜群のポテンシャルが備わっているスキー。
整地をキレキレで滑ることに憧れを抱き、まだそれを捨てられないスキーヤーにもってこいでしょう。
リッチなら猶更オススメ。
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