スキーは「おひとり様の旅」に、思っている以上にちょうどいい

一人で旅に出たいと思う瞬間がある。

理由は特別じゃない。

ただ少し、日常から距離を取りたくなるだけ。

誰かと相談するほどでもない。

かといって、何もしない週末にするのは惜しい。

そんなときに、スキーという選択肢は不思議としっくりくる。

遠出する「理由」が自然に生まれる

一人旅でいちばん難しいのは、目的をつくることかもしれない。

観光地を巡るほどの元気はない。

でも、家の近所では気分が切り替わらない。

スキーは、その点でとてもわかりやすい。

「雪があるから行く」

それだけで十分な理由になる。

白馬、野沢温泉、妙高高原、志賀高原。

東京から見ればどれも少し遠い場所だ。

でも新幹線やバスを使えば、意外と簡単に辿り着く。

遠出している感覚があるのに、移動は複雑じゃない。

この距離感が、一人旅にはちょうどいい。

雪山は、ただそこにあるだけで美しい

雪山の魅力は、説明しなくても伝わるところにある。

晴れていなくてもいい。

多少天気が荒れていても、雪景色は成立してしまう。

リフトに乗っている時間。

木々に積もった雪を見下ろす瞬間。

遠くに見える稜線の陰影。

滑る前から、すでに満たされていることに気づく。

一人で来ているからこそ、写真を撮るでもなく、言葉にするでもなく、ただ見ていられる。

滑るかどうかは、その日の気分で決めていい

スキー旅行と聞くと、「せっかく来たのだから滑らなきゃ」と思いがちだ。

でも一人旅なら、その考えから解放される。

午前中に数本だけ滑って終わりでもいい。

午後はカフェで過ごしてもいい。

雪が強ければ、無理をしなくてもいい。

誰に気を遣う必要もない。

寝坊しても、謝る相手はいない。

スキーをする旅、ではなく、いつもと違う土地に身を置く旅。

そう考えると、ずっと気が楽になる。

地元のグルメが、ちょうどよく美味しい

雪国の町には、派手ではないけれど安心できる食事がある。

野沢温泉の温泉卵。

白馬の半殺しキムチ。

妙高のレッド焼きそば。

観光地だけれど、地元の人も通っていそうな店がきちんと残っている。

一人だから店も自由に選べる。

黙っていても居心地が悪くならない。

豪華な食事でなくてもいい。
温かい汁物と、ごはんがあれば十分だと思えるのも、一日雪の中にいた後だからかもしれない。

宿の食事でも、街をブラつくのでも、時間や好みで行き先を左右されない自由さが魅力ですね。

スキーを理由に違う街を昼も夜も楽しみましょう。

温泉があるという安心感

スキーと温泉は、やはり相性がいい。

野沢温泉の外湯。

渋温泉の九湯巡り。

白馬八方の郷の湯。

滑った後に湯に浸かる。
それだけで一日がとても豊かになりますね。

特別なことはしていないのに、「ちゃんと旅をした」という感覚が残る。

宿に戻って、早く寝る。

逆に夜更かしをしてみる。

どんな選択も制限が無い。

それも一人旅の魅力です。

今の雪山は、少し国際的

最近のスキー場は、少し雰囲気が変わってきた。

リフト待ちで聞こえてくる英語。

レストランで交わされる異国の会話。

温泉で肩を並べる海外のスキーヤー。

日本にいながら、ほんの少しだけ異国を感じる瞬間がある。

一人だからこそ、その空気をそのまま受け取れる。

一人で行くから、自由がある

誰かと一緒の旅も楽しい。
でも、一人で行く旅には別の価値がある。

決めなくていい。

合わせなくていい。

頑張らなくていい。

スキーは、その自由をちゃんと許してくれる遊びだ。

雪があるから行く。

気が向いたから滑る。

疲れたら、温泉に入る。

それだけで十分だと思える旅先は、実はそんなに多くない。

スキーは、おひとり様の旅にちょうどいい。

もし、ちょっとでもイイなと感じたら、遠慮せずにいってらっしゃい！