【試乗レビュー】LINE SAKANA|人気の理由は分かる。でも自分には少し物足りない

スキーについて

【試乗レビュー】LINE SAKANA|人気の理由は分かる。でも自分には少し物足りない

今回試乗したのはLINEを代表する個性派スキー、「SAKANA」です。

大きく広がったトップ。

センター105mm。

そして何より特徴的なのがスワローテール。

遠くから見ても、「あ、SAKANAだ」と分かるくらい個性的なスキーです。

登場から時間が経っても人気が続いているモデルだけに、気になっている人も多いと思います。

今回試乗したのは174cm。

実際に乗ってみると、「なるほど。人気がある理由は分かるなぁ~」

というのが最初の印象でした。

とにかく扱いやすい。

軽い。

曲げやすい。

そして色々な遊び方が出来そう。

ただですね。

自分が欲しいかと言われると話は別。

良く出来ている。でも自分にはあまり面白くない。

今回はそんなSAKANAについて書いてみます。

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LINE SAKANAの基本情報

まずは基本的なスペックから。

  • メーカー: LINE
  • モデル: SAKANA
  • サイズ展開: 166 / 174 / 181cm
  • スリーサイズ: 150-105-138mm
  • ウエスト幅: 105mm
  • ターン半径: 15m(174cm)
  • 重量: 約1,770g / 片足(174cm)
  • 試乗サイズ: 174cm
  • コア: Paulownia / Maple
  • 補強材: Carbon / Flax
  • 形状: Swallowtail
  • サイドカット: 5-Cut Multi-Radius
  • カテゴリー: Freeride / All Mountain / Touring

SAKANAの特徴は何と言っても独特な形状です。

150mmというかなり幅広いトップに対してセンターは105mm。

さらにテールは大きく切れ込んだスワローテール。

センター105mmという数字だけを見ると普通のフリーライドスキーにも思えますが、実物を見ると普通とは随分違います。

そして今回試乗した174cmで重量は約1,770g / 片足。

センター105mmのスキーとしてはかなり軽量です。

実際に乗ってみても、この軽さはSAKANAのキャラクターに大きく影響しているように感じました。

SAKANAを試乗した印象

まず感じたのは、「扱いやすいな」ということ。

174cmという長さもありますが、とにかくスキーを動かしやすい。

ターンへ入る。

スキーの向きを変える。

ズラす。

またターンする。

こういった操作が非常に簡単です。

センター105mmという太さをあまり意識しません。

そして、「この扱いやすさが人気の秘密なんだろうな」と思いました。

SAKANAはスキーヤーに対して難しい要求をしてきません。

色々な場所を滑る。

色々なターンをする。

地形で遊ぶ。

飛ぶ。

パウダーへ入る。

そんな様々な遊び方を一台で楽しみやすい。

これは間違いなく魅力です。

でも自分の場合、乗っているうちに別の感想も出てきました。

「ちょっと簡単すぎるかなぁ~」ということ。

SAKANAの良い点

とにかく扱いやすい

SAKANA最大の魅力はコレだと思います。

扱いやすい。

スキーを動かしたいと思ったら素直についてくる。

ターンへ入るときにも難しい操作を要求されない。

そしてセンター105mmなのに軽快。

これなら人気が出るのも納得です。

スキーに乗せられている感じが少なく、自分がやりたいことを比較的簡単に試せます。

一台で色々な遊び方が出来る

SAKANAは何か一つだけに特化したスキーではありません。

整地を滑る。

パウダーへ入る。

地形で遊ぶ。

ジャンプする。

バックカントリーへ持ち出す。

センター105mmという太さも含めて、かなり幅広い遊び方が出来ます。

特に、「今日は何をするか決めていない」という日には便利でしょう。

朝は整地。

雪が残っていたら脇へ入る。

地形を見つけたら遊ぶ。

そんな自由な一日にSAKANAは合っています。

飛んだり地形で遊ぶには面白そう

SAKANAに乗っていて感じたのが、

空中へ持ち出したら面白そう

ということ。

軽いのでスキーを動かしやすい。

地形を利用して飛んだり、スキーを振ったりする遊び方にはかなり向いていそうです。

高速で雪面をねじ伏せていくようなスキーではなく、

山そのものを遊び道具にする。

そんな使い方が似合います。

バックカントリーにも向いている

174cmで約1,770g / 片足という重量も大きな魅力。

この軽さならバックカントリー用として考えるのも面白いでしょう。

センター105mmなので、それなりの浮力も期待出来る。

そして軽量で取り回しも良い。

登る。

ツリーを滑る。

柔らかい雪を探す。

春になったらザラメを滑る。

そんなツアーならかなり楽しそうです。

ゲレンデ専用ではなく、

バックカントリーまで含めて一台を使い倒したい人

には魅力的な選択肢だと思います。

そこまで視野に入れるのであれば長さは181㎝一択でしょう。

SAKANAの悪い点

個人的には面白さを感じない

ここからは完全に好みの話。

SAKANAは扱いやすい。

それは間違いありません。

でも、自分にはあまり面白くありませんでした。

理由は性能が低いからではありません。

むしろ逆です。

乗り手がやりたいことを簡単に実現させてくれる。

それがSAKANAの良さです。

でも自分はもう少し、「このスキー、どうやって乗れば面白いんだ?」

と考えさせられるスキーが好きなんです。

最初は上手く乗れない。

色々試す。

少しずつスキーの性格が分かってくる。

そしてスキーと人間が噛み合う。

そんな過程も含めて楽しみたい。

SAKANAには、その面倒臭さがあまりありませんでした。

スキーを理解していく楽しさが少ない

SAKANAに乗ると比較的早い段階から、

「なるほど、こういうスキーね」

と理解出来ます。

これは普通ならメリットです。

でも自分には少し物足りない。

例えば今回試乗したスキーの中には、最初はよく分からなくても乗るたびに新しい発見があるモデルもありました。

そういうスキーは

「次はこうやって乗ってみよう」

「もっと踏んだらどうなる?」

と考えさせられます。

SAKANAの場合は、それよりも、

スキーについて考える時間を減らして、遊ぶことに集中する。

そんな方向だと思います。

どちらが正しいという話ではありません。

完全に好みです。

自分は前者が好き。

だからSAKANAには少し物足りなさを感じました。

高速でガンガン攻めるスキーではない

軽さと扱いやすさは、当然ながら万能ではありません。

174cmという長さも含めて、速度を上げて荒れた雪面へ突っ込むような滑りでは、もっと重くて強いスキーの方が頼りになります。

SAKANAは雪面を力でねじ伏せるタイプではありません。

動かす。

ズラす。

曲げる。

遊ぶ。

そういった方向のスキーです。

だから高速域での圧倒的な走破性を求める人には、別のモデルを選んだ方が良いでしょう。

中級者以上が一台で色々遊ぶならかなり優秀

ではSAKANAはどんな人に向いているのか?

個人的には、中級者以上で一台のスキーを使って色々なことをやりたい人。

これが一番合っていると思います。

整地だけではつまらない。

パウダーも滑りたい。

ゲレンデ脇も入りたい。

地形でも遊びたい。

時々飛びたい。

バックカントリーにも行ってみたい。

でも用途ごとに何台もスキーを買うつもりはない。

そんな人。

SAKANAなら一台でかなり広い範囲をカバー出来ます。

しかも扱いやすい。

だから、「自分がスキーに合わせる」のではなく「スキーに自分の遊び方へ合わせてもらう」。

そんな道具選びをしたい人には非常に良いと思います。

軽量だからバックカントリーとの相性も良さそう

SAKANAの汎用性を考えるうえで無視出来ないのが重量です。

今回試乗した174cmで約1,770g / 片足。

この重量ならツアービンディングを組み合わせてバックカントリーへ持ち込むのも現実的です。

しかもセンター105mm。

パウダー専用というほど太くない。

でも降雪時には十分遊べそう。

ゲレンデでも使える。

こう考えると、「ゲレンデとBCで道具を分けたくない」という人にはかなり合理的です。

ただし、軽いスキーは荒れた雪面や高速域では重量級のスキーほど落ち着きません。

ここも結局はトレードオフ。

人類は一本ですべてを手に入れようとしますが、スキー板はそんな都合よく出来ていません。

何を優先するかは決める必要があります。

グラフィックは若者向けかなぁ~

そして最後にコスメ。

これは完全に好みですが、

自分にはちょっと若い。

SAKANAは形状だけでもかなり目立ちます。

そこへLINEらしいグラフィックが加わる。

若いスキーヤーが履けばカッコいいと思います。

フリースタイルなウェアにも似合う。

でも中年以上になってくると、

なかなか勇気が必要です。

性能は魅力的。

形状も面白い。

でも板を眺めながら、「俺がコレ履くのか……」となる。

スキーに年齢制限なんてありません。

好きなら何を履いてもイイ。

それは分かっています。

分かっていますが、

似合うかどうかは別問題です。

もう少し落ち着いたグラフィックがあれば、中年以上のスキーヤーにも選びやすいんじゃないかなぁと思いました。

人気がある理由はよく分かった

SAKANAを試乗して一番納得したのは、なぜ長く人気が続いているのか?ということでした。

扱いやすい。軽い。

センター105mmで幅広い雪質に対応出来る。

独特のスワローテール。

整地でも遊べる。

パウダーにも入れる。

バックカントリーにも持ち込める。

地形遊びやジャンプも出来る。

かなり欲張りなスキーです。

そして、それぞれを難しく考えなくても楽しめる。

これは大きな魅力でしょう。

一台だけ所有するなら、かなり合理的な選択だと思います。

でも、人気があるスキー=自分が面白いスキーではありません。

ここが今回SAKANAに乗って一番感じたことでした。

まとめ

LINE SAKANA。

人気がある理由はよく分かりました。

とにかく扱いやすい。

軽快。

センター105mmという使いやすい太さ。

そしてスワローテールを使った独特な形状。

一台で色々な遊び方をしたい中級者以上のスキーヤーには、かなり魅力的なスキーだと思います。

軽量なのでバックカントリーとの相性も良さそう。

ゲレンデとBCで道具を分けず、一台を使い倒すようなスタイルにも向いているでしょう。

でも個人的には、

あまり面白さを感じませんでした。

扱いやすいからこそです。

スキーと対話する。

乗り方を探す。

失敗する。

また乗る。

そして少しずつスキーの性能を引き出していく。

自分はそんな面倒臭い付き合い方が好きなんだと思います。

SAKANAはもっと自由。

難しいことを考えず、スキーを使って山で遊ぶ。

そういう人に向けたスキーです。

だから評価が低いわけではありません。

単純に自分がスキーに求めているものとは違った。

それだけです。

一台で色々やりたいならSAKANA。

一台のスキーをじっくり理解して乗りこなしたいなら別の選択肢。

そんな風に考えると分かりやすいと思います。

そして最後にもう一度。

コスメは自分的にかなり微妙です。

中年が履きこなすには、滑り以外の技術も必要です。

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